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薮原神社にいってきた。

酒蔵のある薮原には、西暦681年まで由緒を遡る薮原神社があります。

狭い薮原の谷あいの、急峻な丘の上にある薮原神社は、

湯川酒造店から東を見上げる位置にあります。

早朝に執り行われる月次祭の太鼓の音や、カランカランと響く鈴の音も、

西側の山肌に反射して谷あいに心地よく響きわたるのですが、

音が少ない山間の田舎だからこそ感じられる風情だと思っています。

 

7月には薮原神社例大祭が盛大に執り行われ、

私たち村民にとっては、なくてはならない存在の神社です。

 

わが社の杜氏(夫)も氏子総代のお役目をいただいており、

諸所で執り行われる神事をはじめとして

様々な形で神社に関わらせていただいています。

 

とはいえ、薮原神社ってじゃぁ、どんな神社なの?って、

実は知らない人多いよね?という主旨で、

地域の自治会の企画として、

宮司さんのお話を伺う機会が設けられたのです。

 

ほんの1時間弱の中で、

神社のあれこれをお聞きすることなんて、

到底時間がすくないのだけれど、

じゃぁ、どんな神様が祭られてるの?

いつこの社殿ができたの?この立派な彫刻は誰の作品?

そもそも、この場所にいつからあるの?

 

みたいなお話を、今回お聞きすることができました。

 

宮司さんも、今回のような内容を話す機会は、

氏子総代以外にはなかったねとおっしゃっていて、

しかも今回女性の参加者が多かったんだけれど、

それもまた神社とか祭りとか諸々、

田舎がゆえに女性参加が遅れている世界観の中で、

懇親会も男性ばかりの時とは雰囲気が違ったらしく、

地域の男性(おじさん)諸氏が、

私たち女性を快く受け入れてくれている感じが、

案外悪くないんじゃない?なんて感じたりもしたのです。

 

で、私の以前からの疑問のひとつが、

湯川酒造店の創業は約380年前、

薮原神社の歴史は500年超。

 

だったら、神様と切り離すことのできないお酒は、

湯川が創業する前にはどう調達していたんだろうってこと。

 

酒造株が与えられたのは、湯川の創業時期である1650年代と重なるはずで、

当時、薮原宿内には少なくとも3件の酒造株をもつ家があったとされているけれど、

湯川も含めてそれより以前の事はよくわからないんだよな。

 

ただ、宮司さんにお聞きすると、

薮原神社では酒を造っていた履歴はない、

どぶろくでも供えていたのだろうか、という話だった。

 

かといって、一般家庭のどぶろくが都度献上されて

神前に供えられていたというのもなんとなく考えにくいかなと思う。

 

めっちゃ掘り下げたいなって思う部分だし、

湯川にかかわる歴史的文化的なことも含めて、

その調査に費やせる時間と労力を得られたらと夢見ている。

 

そうそう、宮司さんは、今の時代、

誰もが由緒を調べることは可能なんだ。

と言っていた。

 

湯川の歴史は、約400年前の初代 湯賀市之丞から始まったのだけれど、

ではそれ以前のルーツはどこにあったのだろうか。とか。

 

まぁ、そもそも初代以降、各時代がどう過ごされてきたのかもわからないことが多いので、

初代の以前のことを知るにはまだ早いのかもしれないな…。