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森を育てること

木祖村が誇る企業、日野製薬株式会社。
百草丸と言えば、ご存じの方も多いでしょうか。

江戸末期より薮原宿で旅籠を営みながら生薬の販売を行っていた日野屋が
中山道を往来する旅人に百草を販売していたのが始まりの企業。

その百草の原料となるのがキハダの樹皮が生薬のオウバクであり、
昭和20~30年代は国内産オウバクが100%であったものが、
現在は国内産が2%程度と、原料の調達にも大きな課題意識があり、
更には社業を未来につなぐため、そして木曽の美しい山々を未来につなぐため、
日野製薬さんでは毎年キハダの植樹を行ってきています。

そして、今年からは新たな取組みとして、
「混交林の植樹」に取り組み始めています。
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混交林とは、2種以上の樹種から成る山林で、
より天然林に近い森づくり、
そして生物多様性や防災の観点からも、
多くのメリットがあるということで、
詳細は社長のブログに書かれていますので、
ぜひご覧いただければと思います。

日野製薬 生薬ブログ

日野製薬の社長は私と同世代の女性社長です。
とてつもなく強いキハダ愛、そして木祖村愛にあふれ、
お会いするたびにパワー全開の魅力的な女性です。
地域を100年つなげるため、地域とともに企業を100年つなげるため、
未来に向けての話をする機会が増えてきました。

そんな中、今回キハダの植樹会に参加してきました。
4歳2歳の息子氏たちも連れだっての参加でしたが、
私を含めてみんなが初めての体験で、
植樹の大変さを目の当たりにしただけでなく、
これはまさに子どもたちの、そして日本の未来をつなぐ、
とてつもなく重要な活動であるんだと言うことを実感しました。

 

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彼らが大人になったその時に、
今回植樹した場所が美しい森になり、
山を守り地域を守り、企業を守るものになるんだと、
この素晴らしい活動に、当社ももっと積極的に、
関わらせていただきたいという想いを強く持つに至っています。

酒造りには水が欠かせません。
自社のことを話すときは、

古くから使われている井戸から汲み上げた
木曽川源流の水を使用しています。
長野県はすべての水が自県から流れ始めています。
鳥居峠は太平洋と日本海の分水嶺です。

なんかすごいいいところでしょ~みたいな感じで
水の話しを必ずお伝えするにも関わらず、

お恥ずかしい話、
これまで、一度たりとも森林の維持管理や植樹など、
豊かな自然を守り未来へつなぐことに、
意識を向けたことがなかったわけです。

日野製薬さんが取り組んでいる森づくり、
これがまさに、地域が誇る企業の在り方だし、
こうした企業活動が地域を未来へとつなげ、
企業を未来へとつなげることになるのですね。

今回の植樹地は鳥居峠へ登り始める場所、
多くの方が行き交う場所でもあります。

来年再来年と、植樹には参加させて頂こうと思いますが、
記念すべき初植樹地は、毎年のように様子を見に行ける場所にあります。

息子氏たちをつれて森が育つ様を目の当たりにし、
未来に向けた話ができたらと思っています。

第一次産業があってこそ、
私たちの生活、企業活動、
そして日本の経済が成り立つのです。

当社も原材料に米を使用しています。
農業があってこそ、私たちの酒造りが成立しています。
そして、林業もあってこそ、私たちの酒づくりが成立するのです。

人口2,500人の木祖村、なんかすごいでしょ!!

不安もたくさんあるけれど、
私たちの世代でできることは、
まだまだまだたくさんあるし、
今私たちが選択するすべてのことが、
子どもたちの未来につながるものなんです。